フルサス MTB を自分でオーバーホールしてみよう(フレーム編) DIY
フルサス MTB を自分でオーバーホール
性能維持や長持ちさせるために、自転車(MTB)も時々はオーバーホール(分解清掃)が必要だ。
しかし自転車屋さんでオーバーホールをしてもらうと結構高くつく。
自転車を分解するにはいくつか専用工具が必要だが、今後自分で整備して大切に乗っていくなら買って損はない。
今回はフルサスペンションのマウンテンバイクのフレーム関係を自分でオーバーホールしてみよう。
ちょっと手間はかかるが意外と難しくない。
当たり前だがまずはタイヤをフレームから外してしまおう。
クランクを取り外す
次にクランクを取り外すが、クランクはBBと共に様々な規格があってそれぞれに合う工具が必要だ。
今回はシマノホローテック。
クランク根元の2つのボルトをヘキサゴンレンチで外す。
次に最初の写真に写っているシマノTL-FC16というクランク取り付け外し工具が必要で、クランクシャフトに付いているプラスチックのネジを取り外す。
これで片側のクランクが外れてシャフトが出てくるので、そのシャフトをプラスチックハンマーなどで叩いて反対側からシャフトと一体化しているクランクを取り外す。
(この時スプロケットも当然一緒に付いてくるので、ダウンヒルバイク等チェーンデバイスが付いている自転車はチェーンデバイスのチェーンを押さえている上下のパーツを外しておこう。)
BBを取り外す
クランクが外れたら、BBをシマノTL-FC32という工具で写真の様に緩めて取り外す。
BBに締め付ける方向が矢印で表示されているのでその反対方向に回して取り外す。
両方緩めるとフレームからBBが外れる。
BBとフレームにチェーンデバイスが挟まって付けられているものはこれでチェーンデバイスのフレームも外れる。
BBベアリングのOH
BBの一番外側のカバーをマイナスドライバーでこじって外し、精密ドライバー等でベアリングのシールを破らない様に取り外すとベアリングが出てくる。
泥が入っていたり、グリスがほとんどなくなっていたりするので、パーツクリーナーで綺麗に洗い流し、新しいグリスを詰め込みシールを元に戻せば出来上がり。
グリスは高速回転するわけではないし、ものすごく高負荷がかかるわけでもないので普通の凡用グリスで十分だろう。
(気になる方は自転車専用の高いグリスを使おう、自分はずっとホームセンターの凡用グリースを使っているが支障はない。)
ついでにチェーンデバイスのベアリングも同様にオーバーホール(グリスが切れてほとんど入っていない)。
チェーンデバイスのOH
BBとチェーンデバイスのベアリングをオーバーホールして、その他のパーツもパーツクリーナーで清掃完了
後は外した逆に組んでいくだけだが、BBは左右の方向が記載してあるので間違えない様に取り付けよう。
フレーム側も取り付け時にネジ山が潰れない様にパーツクリーナーで掃除し、しっかりグリスアップしておく。
今回はフレームのリンク部分もオーバーホールするためBB取り付けはまだ後にしておく。
リンク分解・ベアリングのOH
リアサスペンション、リンク部分のボルトをどんどん外してバラバラにしてしまうが、隙間からカラーが出てくるのでどこに付いていたか分からなくならないように整理しておこう。
先ほどと同様にシールを外してパーツクリーナーで泥と古いグリスを洗い流し、新しいグリスをたっぷり詰めて元に戻す。(このベアリングはほとんどグリスがなくなってゴリゴリだった)
ここのベアリングはドロドロで乾き気味
ここはドロドロで真っ黒 全て綺麗にしよう。
全てのベアリングをオーバーホールして、ボルトやナットもパーツクリーナで掃除して、元に戻す。
この方法で滑らかに回らないベアリングはもう寿命なので取り替えが必要だが、ベアリングを取り外したり打ち込む工具は流石に高いしそんなに使用頻度も高くないのでショップにお願いしてもよいだろう(自分で叩き出して、打ち込むこともできなくはないが)。
全てのベアリングが滑らかに動き、ガタもなく新車のようにシャキッとした。
ヘッドパーツのオーバーホールも基本的には同じだが、次回、クリスキングもオーバーホールしてみよう。